アプローチ法
当院では、YNSA(山元式新頭針療法)と経絡治療を中心に治療を組み立てています。
YNSA(ワイエヌエスエー)はあらゆる症状に対応することは可能ですが、特に脳神経疾患を得意とします。
脳梗塞や脳出血の後遺症、パーキンソン病などの患者様に施術を行っています。
YNSAとは宮崎県の山元敏勝医師が考案した、新しい頭針療法で、頭部に刺鍼することでいろいろな変化をもたらします。中国式の頭針療法とは違い、日本人向けの針刺激で比較的細めの針を使用しているため比較的治療が受けやすいのではないかと思います。
治療の流れとしては
①症状をお伺いします。
②てのひら、合谷、上腕、首、おなかなどをさわって診断をしていきます。
③その後、頭皮を親指の先でさわり治療のポイントを求めます。
④再度、診断を行い変化しているかを確認します。
⑤以上の基礎治療が終了したら、今度は症状の変化するポイントに刺鍼します。
⑥患者様のおっしゃる症状が改善したら刺鍼は終了し、針をさしたまま時間をおきます。
⑦最後、針を抜いて終了になります。
鍼を抜くと症状が一部戻ってしまうことがありますが、何回か刺激を続けるうちに良い状態を維持できるようになります。
鍼の効果が継続するように、置き針(テープでペタッと貼る針)をすることもあります。
大阪大学歯学部附属病院歯科麻酔科にて10年以上、オトガイ神経麻痺(下歯槽神経麻痺)・舌神経麻痺・顔面神経麻痺・顎関節症・非歯原性歯痛・筋筋膜性の歯痛・原因不明の歯の痛みや顔の痛みなどの患者様に施術しています。これらの経験から、お顔やお口の痛みしびれのお悩みのある患者様が数多く来院なさいます。
原因が特定されない、お顔や歯の痛みを訴える患者様が増えているように思います。そのような患者様の痛みが少しでも軽減できるよう、鍼治療を行っています。
歯やお顔の痛み・しびれのある患者様には針を刺してそこに通電を行う針通電療法や赤い光を照射する低出力レーザー照射(スーパーライザー)
咀嚼筋のコリを解消するためのYNSA鍼治療の効果を持続させるよう置き針などを使った施術を行っています。
口腔内の症状に対しては論文もご覧ください。
「口腔顔面領域の知覚異常に対する口腔内刺鍼の経験」
全日本鍼灸学会雑誌
巻号:第66巻 第1号
ページ:37-42
発行年:2016年
著者:高畑沙世 大山口藍子 田中義基